story4.「我が家の木造モダニズム建築」にも根付く藤井厚二の設計思想

早速、「木造モダニズム建築」という言葉を使ってみました。先般、藤井厚二設計の聴竹居や八木邸の見学をした後、改めて我が家を眺めてみると、多くの共通点があることに気付きます。

「環境共生住宅」という観点では、クールチューブはないものの、網代(あじろ)の天井や、各所に設置されたガラス窓など通気性に配慮した設計や、木陰を利用して直射日光を避ける植栽など、夏の暑さへの配慮が非常に行き届いている感じがします(ただ、冬の寒さは正直こたえますが)。また、「和と洋をうまく融合させた建築」については、板間より高い畳間、板間に設置された一段高い床の間など、欧米の文化を取り入れながらも、あくまで日本の文化、日本人の感性に適合させた設えが随所に見られます。さらに、「自然の中にうまくとけ込むような家づくり」についても、まさにそのような建物配置になっていて、さらに庭そのものも、美しさと機能性を兼ね備えた造りになっていると思います。

加えて、この家が建てられたのはちょうど関東大震災の頃。耐震設計にも非常に配慮されていることも改めて感じます。聴竹居見学の際にも説明があったように、つくりつけの家具が横揺れに対する補強材の役割を果たしていたり、屋根瓦の面積を小さく銅板で覆う部分を大きくして上からの重みをできるだけ減らしたり。また、家の中の柱も、良く見れば場所によって素材や太さが違っていて、核となる部分には十分な強度を持たすよう緻密な構造計算がされていると感じます。

藤井厚二氏は「その国を代表するものは住宅建築である」という名言を残されたそうです。100年近く経過した今にも通ずる根幹となる部分もあれば、現代のライフスタイルに適応したり、老朽化した部分を補強したりした方が良い部分もあるかと思います。これからも丈夫にかつ快適に、そしてみんなに愛されて存在し続けるために、古き良き部分はできるだけ残しながら、一部はリノベーションをして、今の時代を息づく古くて新しい建物になればと思います。

Katsuji

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