先日、私たちの娘の挙式と披露宴が無事に終了しました。半年ほど前に入籍していることもあって、結婚式当日は、しんみりというよりは、終始ニコニコしていたように思います。
今年は、上の娘が嫁いで同居する家族が減り、このことで2階の子供部屋が空き部屋になってしまったとともに、昨年は、親世帯側だった部屋に我々の生活スペースを移し、元々我々の生活していた部屋をイベントや教室スペースとしてオープンにしたところでもありました。
このように、家族構成の変化や家族の成長とともに、家の部屋の使い方は変わってきます。我が家についても、私が子供だった頃から何度かそのようなタイミングがありました。幼かった頃は、和室が姉弟3人の子供部屋兼寝室で、襖(ふすま)を隔てた隣の和室が親の寝室となっていましたが、姉弟それぞれが成長するにしたがい、昔は女中部屋だったという畳間を板間に改修して家族のダイニングにし、以前食堂だった部屋を個室の子供部屋として利用するようになりました。その後、私も含む姉弟3人が結婚で家を離れ、親2人で暮らすようになり、一部手入れが進まず朽ちかけてきた部屋も出てきましたが、15年ほど前に、私たち家族が二世帯住宅として暮らし始め、各部屋を手入れし、それぞれの用途に応じて利用することで、再び家全体も生き返ってきたように思います。
「今の日本の家はカスタマイズされ過ぎて、各部屋の用途が限定され、フレキシビリティさ(柔軟性)がない」と、建築の専門家の方から聞いたことがあります。昔の日本の家は、襖を抜いて広間にしたり、大きめの梁があることで間仕切りの変更がしやすいなど、用途が限定され過ぎず、寛容であったといった趣旨のことをおっしゃられていました。家族構成が変わるたびに家自体を移していくという方法があり、私たちもそのようにしてきた部分もありましたが、1つの家のまま、家族構成に応じて、部屋の用途を臨機応変に変えていくという方法もあります。いま住んでいる家は、最大6人住んでいたのが、今は夫婦が主な住人に。皆さまにも利用してもらうスペースも設けながら、家を傷めず、修復もして、これからも永く隅々まで使えるような家になっていけばと思います。
Katsuji
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