story2.まもなく築100年、和洋折衷の古民家

私たちが住んでいる家は、大正末期に建てられた、まもなく築100年になろうとしている古民家です。

私はこの家で生まれ育ちましたが、子供の頃、周りの多くの友達が新興住宅や社宅、新築のマンションなどに住んでいる中、自分は一風変わった古い木造住宅に住んでいることが、ものすごく不思議な感覚であったことを覚えています。このように、子供の頃は、愛着心というより何となくの特別感の方が勝っていたのですが、大人になり、再度子育て期に住み始めてからは、木のぬくもりや落ち着き、工法や素材の知恵や工夫、いろんな生き物に囲まれて季節感を味わえる環境など、多くの良さや価値を見出すようになってきました。もちろん、冬の寒さや夏の虫の多さなど、大変な部分が多いのも事実ですが、良い面、悪い面、全てを含め、今は味わい深いと感じています。

この家は、大正末期に竹中工務店の建築家である藤井厚二氏が設計した家だそうです。藤井厚二氏は、昨年、国の重要文化財に登録された聴竹居をはじめ、和洋折衷、環境共生型の多くの木造モダニズム建築を設計された方です。もしかするとある意味、この家は貴重な文化資源と言えるかもしれません。ただやはり、100年という年月が家のあちこちを老朽化させ、いろいろな傷みが出てきています。このまま何もせず放っていたら、いずれ少しずつ朽ちてゆくでしょう。そっと見守るのではなく、住みながら、使いながら長持ちさせていく、そのような感じが良いのかなと思っています。

パピエのイベントなどで多くの人がお越しになると、家が良い表情をして喜んでいると感じます。今後も、皆さんに愛され集まっていただけるような、そんな居心地の良い家に設え(しつらえ)ていければと思います。

Katsuji

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