story56.五感を使って楽しめる場の大切さ

緊急事態宣言の期間延長が正式に決定し、もうしばらく自粛しながらの生活が続きます。今回の新型コロナウイルス対策については長期戦の覚悟が必要ですし、何年か後には別のウイルスが発生して、再び世界的な騒動になることもあり得ます。今後、感染症にも対応できる強靭な社会が大きな課題の1つとなり、一連のコロナ騒動が終わっても、元のような生活には戻らずに変わってしまう部分も多いと思います。

まず、働き方については随分変わっていくでしょう。ある程度の情報交換や意思決定はオンライン会合で行われ、満員電車回避のための時差出勤や在宅勤務なども多くなると思います。このような取組は、時短や効率向上に繋がり、実現のためにはデジタル技術が鍵となります。また、これまで数千人、数万人といった不特定多数の方々がひしめき合うような大規模イベントも様相を変えるものが出てくるかもしれません。密集して現場にいなくても、限りなくライブ感を味わえるバーチャルリアリティのようなもの、これもデジタル技術が鍵となります。それ以外も、オンライン診療、オンライン教育、オンライン研修、宅配・テイクアウトサービスなど、デジタル技術を駆使して、人と人が直接会わずに、効率的に物事が進んでいく世の中ができ上がってくるでしょう。これはこれで良い部分も多いと思いますし、自分自身、こういった流れに乗り遅れないよう頑張らなくてはと思っています。

ただ、デジタル、バーチャルで機械的に効率化する世の中になるからこそ、一方で、アナログ、リアルで人間らしい非効率さが大切になってくると思います。人間が昔から培ってきた本来の力をこれ以上弱めない、自然と人間の関わりや人間同士のつながりをこれ以上疎にしないことをないがしろにして、デジタル化やバーチャル経済化を優先してしまうと、強靭でなく、逆に脆弱な社会になってしまうと思います。おそらく、モニターやスマホを介して、いろんなスキルを伝達したり、いろんな情報を交換したりというのが当たり前の世の中になると思います。だからこそ、アートや自然、建築、歴史、食など五感を使って楽しめ、心地よい空気感をリアルに共有でき、手仕事や運動、学びなどを皆で分かち合えるような小さな場が、いろんな地域に多くあることが、より価値を持ってくると思います。今は人の命を守る時期ですが、「人」ではなく「人間」らしさを持続的に守るためには、「人」の間に、こういった「時間」や「空間」を持つことが大事です。このような気持ちで、これからもパピエの場を大切にし、みんなで共有できればと思っています。1日でも早く、皆さんに来ていただける日を心待ちにしています。

Katsuji

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